
安心、やさしさ、やすらぎを
平安時代、
権力の象徴として貴族の邸宅に置かれるようになった畳。
世界に類がない日本固有の文化である畳は、
室町時代には部屋全体に敷かれ、茶室、そして一般住宅へと
使われるようになりました。
暮らしに根づき、1,300年の歴史がある畳。
長い歴史がある畳ですが、平成元年と比べると、
国産畳の原料である「いぐさ」の農家さんが
90%も減ってしまいました。
「 本当に、まずい。 」
畳の関連業界は悲鳴の声をあげています。
中国産の普及もあり、国産のいぐさが急激に減少しています。
賃貸の物件えらびで敬遠されてしまった畳。
使い倒されたボロボロの畳 をイメージする方が少なくありません。
その畳は、グレードの低い海外産の畳であることが多いです。
国産の畳なら、
香り、ツヤ、
見ため、耐久性、
格段に違うはずなのに。
産地偽装の現実もあり、国産ブランドが毀損しています。
1300年以上も前から使われている畳が
どんどんと無くなり、危機に瀕しています。
ただ、昨今の環境配慮、健康面の関心から、
畳の良さが見直されつつあります。ですが、
それでも畳は減ってしまっています。
懐かしい記憶を思い出したり、
気分をかえる効果のある香り。
い草のスーッと落ち着く香りで、
祖父母の家を思い出す方も多いはず。
「いや~、やっぱり畳はいい香りだね。」
あの、いぐさの香りがなくならないように。
今、畳を使ってくださっている事が、
「実家の畳、懐かしいな・・・」と
こどもや孫の思い出となり、
次世代に受け継がれていくはずです。
これからも畳を使っていただくことが、
日本固有文化を守ることにつながります。
長くなってしまいましたが、
国産の畳をご注文される前に、
いぐさ農家さんの取り組みをぜひ見てほしいです。
10数年に1度だけ、せっかくの畳替え。
毎日、触れるモノ、使うモノだからこそ、
この機会に普段触れない世界を覗き、楽しんでください。

熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会